ブロツワフの町(1)

 9月21日に宿舎に到着した。宿舎の中は、まだ学生がほとんどおらず、ひっそりと静まり返っていた。ブロツワフ滞在2年目になるもう一人の日本語教師の先生は10月に入ってから宿舎に戻ってくる。自分ひとりで生活必需品を買い揃えなければならない。到着した翌日から、トラムとバスに乗る練習と観光を兼ねて地図を片手に、毎日外に出た。
トラムの中から目当ての品物を売っていそうな店を見つけると、すかさず、次の停留所で降りてその店の中を覗いた。


 ブロツワフで観光と言えば、市庁舎前。町の中心に位置し、おもちゃを思わせるゴシック様式の建物が、観光客の目を引き付ける。土・日には、大勢の観光客がこの広場に集まり、ドイツ・スペイン・ロシアからと思われる様々な国の言葉が聞こえてくる。

聖ヤン大聖堂とオストルフ・ツムスキへ渡る橋 139.JPG
 また、ブロツワフはオドラ川に臨んでおり、100以上もの橋がある。もうひとつの観光のメッカ、聖ヤン大聖堂は、オドラ川の北側に位置し、大聖堂のある場所オストルク・ツムスキへも橋を渡らなければならない。そこには、多くの聖職者の姿を見かけ、教会に関係する品物を売っている専門の店も目にすることができる。私が訪れた時は、学生たちが橋のたもとから写生を行っていた。また、ポーランドではモーニングやウェディングドレスを着た新郎新婦が結婚記念として専門の人からスナップ写真を撮ってもらっている光景をよく見かける。この聖ヤン大聖堂もその場所の1つに入っているらしい。

 大学が始まるまでの束の間の旅行気分。おみやげ売り場に行くと今までの海外旅行のときと同じように、思わずあれもこれも買いそうになる。『待てよ!これから1年、ここで生活するんだ。』そんな思いを頭に浮かべ、どんな物があるかを見て店を出る。
 主だった生活必需品を買いそろえ、宿舎にも学生の声が多く聞こえてくるようになり、大学も新年度のスタートだ。いよいよ日本語教師としてデビューする日が近づいてきた。

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